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子供の成長とアレルギー対策

今回は妻のお願いもあって「子供のアレルギー」をテーマに考察を進めようと思います。

妻からお願いされるだけあって、私の子供はアレルギーの一種である「アトピー性皮膚炎」に悩まされております。
非常に強い痒みを伴って体中に発疹ができてしまい、ひどいところは慢性化して皮膚が硬化してしまっているかわいそうな状況なのです。

ゆえ、どうにか改善を図ろうと皮膚科に通い、掃除もこまめにしたりしていますが中々改善していきません。

アトピー性皮膚炎の原因は遺伝?生活環境?

私も妻もアトピー性皮膚炎ではなかったので、子供だけが何故?と不思議だったのですが、必ずしも親からの遺伝だけではないようで、親戚にいれば遺伝子レベルではアレルギー体質を保有している確率はあり、また生活環境がきっかけで発症するというケースもあるようなのです。

起きているときはそうでもないのですが、寝ている間に無意識にボリボリと掻いてしまい、皮膚がさらにボロボロになっていくという悪循環に陥ってしまうのです。

ダメだよって言っても痒いものは痒いですし、私も夜中にボリボリという音に起こされて薬を塗布したりして寝不足になりますし、本人はしばらくは痒いので痒さと眠たさの葛藤が続いてしまい、毎晩可哀そうで仕方ありません。

なので、どうにかしてほしいという妻の思いと、同じような悩みを持っている方に少しでも参考になればと思い、このテーマとしました。

もうご存知の方も多いと思いますが、アレルギーについて簡単に説明します。

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(認定NPO法人アレルギー支援ネットワークHPより抜粋)
体内に異物が侵入したときに起こる抗原抗体反応、それがアレルギーです。
通常、体を守るはずの抗体が体を傷つけてしまう、そんなシザーハンズような状態がアレルギー反応とされています。

アレルギーと一言で言っても、その種類は非常に多様です。
ここでは、免疫能力に関連するアレルギー反応の中でも、自分の子供が発症してしまっているアトピー性皮膚炎にフォーカスします。もちろん、他の症状についても切っても切れない関係にあるため、いくつかの症状についても触れながら考察を進めます。

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎の皮疹の症状として、以下の特徴が挙げられます。
アトピー性皮膚炎ドットコム様より転載)

【皮疹の特徴】
急性の皮疹
赤みのある皮疹
水分が浸み出してジクジクした赤みのある湿疹
ぼつぼつした皮疹に水ぶくれが伴っているもの
角質がカサカサになり、剥がれたもの
かさぶた

【慢性の皮疹】
正常な部分との境い目がはっきりしない皮膚の赤み
表皮が厚くごわごわになった状態
ひっかき傷。出血を伴う場合もある。
強いかゆみを伴う皮膚のしこり
色素沈着を伴い、黒くなる

また、アトピー性皮膚炎に対してはこれという処方箋が無く、皮膚炎の炎症を緩和させることが治療の唯一の手段です。
そのために使われているステロイド剤についても、医師によってはその副作用を強く打ち出すというケースも存在しています。

患者にとっては原因は不明(多因子性)で、根気強く保湿や炎症止めの薬を塗ることで、治らずとも日常生活に支障のない範囲にとどめる(このことを専門用語で寛解(かんかい)と言います)ことが治療の目標とされます。

アトピー性皮膚炎の患者数はどれくらいいるの?

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正確な患者数はわからないみたいです。ただ、推測として厚生労働省が発表している「患者調査」2014年版を参考にすると、45万6000人という患者数が試算されています。
ただ、これはあくまで統計的な計算をした上での予想値で、医師によっては異なる見解を示してることもあります。
実際に私の子供も、症状としては間違いなくアトピー性皮膚炎ですが、皮膚科の先生が病名をはっきり言ってくれたことは今のところありません。(診断書を求めればおそらく書いてくれると思いますが。)
幼児の皮膚疾患はアレルギー反応であっても、一時的なこともありはっきりと病名を診断されないこともあるため、おそらくこの数値より大きいのではないでしょうか。

計算方法や調査方法など、より詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/10-20.html


塗り薬、食生活や住環境の改善、ストレスの緩和などが幼児のアトピー性皮膚炎の主な治療方法で、部位に応じて塗布する回数を増やし、改善されたら塗布の回数を減らしたり、薬の種類を変えて寛解状態を維持するようにします。

寛解状態を長く維持することで、成人後にアトピー性皮膚炎を再発するリスクを軽減するということも症例からわかっています。

つまり、アトピー体質なら「ずーっと何かしらの塗り薬は必要」ということです。

アトピー性皮膚炎の患者のためのプロダクト

さて、色々と調べていく中で患者の方のライフスタイルが見えてきました。
実際自分の子供もそうなので、非常に想像しやすいです。

まず、日常生活に支障が無い、ということを前提にします。
日常生活にも支障をきたすくらいの患者様もいるかもしれませんが、今回は寛解状態を維持することや、ちょっと悪くなったとき(専門用語では増悪(ぞうあく))時に対応できるくらいのプロダクトを考えます。

まず、寛解状態であれ、増悪状態であれ、基本は皮膚の防御能力を高めるための保湿剤を塗布することは必要です。
また、部位よってはステロイド剤などを塗布し、早期に治癒させて寛解状態へ導く必要があります。
多いときは朝・夕(入浴後)の2回、寛解状態であれば入浴後1回、という頻度で用います。

これくらいの頻度であれば家にいるときならさほど問題ないでしょう。
お風呂上りに皮膚の保湿くらいする方は多いので、さほどハードルの高さは感じませんね。

親の手から子供の肌へ直接タッチするので、スキンシップにもなるメリットもあります。

しかし、外泊時は気をつけなければなりません。
日常的に使う薬となると、手の届きやすいところにポンと置き、そこにあるのがあたりまえとなって外泊時やお出かけの際に忘れてしまう、なんてこともあるでしょう。
実際に妻も塗り薬を忘れたことは数回ありました。

1日くらいじゃそこまで悪化はしないかもしれませんが、2泊以上な家を離れる際に忘れると悲惨です。
ただでさえ環境が変わって皮膚にも高いストレスがかかっているのに薬が無いとなると、精神的に不安定になります。
この状況はアトピー性皮膚炎だけではありませんね。薬を常飲している方であれば常備するために専用の携帯ケースなどに入れている方もいらっしゃることでしょう。

塗り薬のパッケージの画一性

ここで、アトピー性皮膚炎で使用する薬のケースについて簡単に紹介すると
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こうゆうのか
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こうゆうのです。

他にもあるかもしれませんが、処方箋に基づいてもらう薬はほとんどがこのどちらかではないでしょうか。
下のケースに至っては、医療費のかからない子供でも容器代(30円)は別途払って買う必要があります。

これでも特に大きな支障はありませんが、回して開閉するタイプなので、塗り薬を使った後に占めるとフタがヌルヌルしてしまいす。

また、片手しか使えないシチュエーションの時には開けにくいです。指を駆使してもヌルヌルしてることが多いのでやりにくくて仕方ありません。
※小さい子供がいるご家庭ならわかってくれると思いますが、片手で何かをやることが多くなってどんどん手先は器用になります。

そもそも、軟膏容器にはなぜ回すタイプしかないのでしょうか。
その謎について、ものづくりの視点から考えていきます。

下のような軟膏ケースはプラスチックでできていることがほとんどだと思います。
また容器は半透明で、蓋に青などの色が配色されています。

この配色やデザインは、射出成型と言われる成型方法で大量生産されるのに適した形状なのです。


射出成型について、下記の画像と動画を参照しながら簡単に説明いたします。
射出成型とは、加熱溶融させた材料を金型内に射出注入し、冷却・固化させる事によって、成形品を得る方法です。

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動画はこちらから
youtu.be


それでは、射出成型でのメリットとデメリット、そしてよりアレルギー体質の方にとっての軟膏ケースについての考察は次回へ続きます。