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自動車のモジュール化に見る未来

前回の記事(格安4Kテレビのレビュー)で、テレビのモジュール化について触れましたが、今回は自動車のモジュール化についての考察編です。

モジュール化された製品=安い?

モジュール化は噛み砕いていえば「共通化」「標準化」です。反対のイメージか特注品というイメージで良いかと思います。

特注品はなんだか手間がかかりそうだし、お金がかかりそうなイメージはものづくりに携わらない人でも容易に想像できますよね。

モジュール化された製品は、いわばレゴ的なイメージで与えられた様々なブロックを組み合わせてオリジナルな物を生み出していくイメージです。
PCを自作をする際に、モジュールの組み合わせの知識は必要でも複雑な回路図などは必要ないのと同じです。


当然、手軽に作れるわけですから、生産者の熟練度も低くて済みます。生産する工場も人件費の低い場所を選べます。




さて、話は少し変わります。
「擦り合わせ」という言葉を聞いたことがある方も多いかと思います。自動車産業でよく使われますが、自動車のパーツ同士(約3万点!)が色々な環境下できちんと動作をするように「擦り合わせ」られてるわけです。日本のものづくりのお家芸とされた分野です。

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画像は日経ものづくり2012年9月号より


しかし、モジュール化が進むとどうなるか。
自動車のモジュール化についてはこれまでも進められていて、フォルクスワーゲンなどの事例は結構有名ですね。
※この辺は結構マニアックな情報なので、詳しく知りたい方は「モジュール フォルクスワーゲン」で検索してみて下さい。



これまでのガソリン車は、モジュールと言ってもいわゆるパーツ部品の共通化やユニット化が中心の、生産効率目線でのモジュール化でした。

ところが、ここにきてEV車(電気自動車)はいよいよモジュール化を革新的に浸透させるかもしれません。

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画像は中日新聞2017/4/28号より

日本の前に、ASEANでEV車が爆発的に普及する

ヤマダ電気がEV車の販売を始めるとプレスリリースがあったのをご存知の方もいるかと思います。

日経のリンク↓
https://r.nikkei.com/article/DGXLASFL31HDB_R31C17A0000000


ヤマダ電気資本提携したFOMMという会社はどんな会社なのかは、ホームページや他のサイトに譲りますが、この会社の車の生産の仕方がまさにモジュール化生産に近い。

株式会社FOMM
http://fomm.co.jp/wordpress/

こちらがコンセプトモデルのようです。

動画はFOMMのHPより


ちょっと近未来感があって、かっこえ〜
車体が水に浮くくらい軽いみたいなので、乗り心地とかどうなんだろうとは思いますが、一度どっかで試乗したい衝動に駆られています。
しかも、一台あたり100万円前後での販売を見込んでいるとのこと!安っ!そんな安くて大丈夫かと思うレベル(笑)


タイは国を上げてEV車の普及を目指しており、ガソリン車の普及前にEV車を普及させようと躍起のようです。ガソリン車がここまで普及した日本に比べ、ガソリンスタンドなどのインフラはもちろん、法律などの面からもガソリンのルールが浸透していないタイやASEAN各国は、環境面や生産面でメリットのあるEV車を普及させ、そういったインフラも平行して整えていこうという国家戦略をあげています。
※この辺ももっと詳しいサイトがあるので、気になる人は検索してみて下さいね。

FOMMの戦略通り、日本にEV車を普及させるより、東南アジアなどまだガソリン車が普及しきっていないところに普及させた方が早いのかもしれませんね。
日本でいうガラケー(普通の携帯電話)が浸透していないエリアにも、あっという間にスマホが浸透したのと同じ現象がEV車で起きるかもしれないですね。


FOMMのEV車は、かなり効率化されたモジュール生産だと思われます。会社としては工場を持たないファブレス型の生産方式は、擦り合わせはあまり得意ではありません。
また、生産に従来のような多額の設備投資はできません。つまり、スマホやPCと同じくパーツを仕入れ組み立てるモジュール生産になります。車の作り方が、スマホの作り方と同じになるわけです。

これまでの車の生産方式とは全く違う生産体制であることは容易に想像できるわけです。



そんな全く新しい生産方式でできた、非常に楽しみな車です。販売されたら私も一台購入してみたいです。