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真剣に自分でテレワークを実践してみる〜会社説得編〜

とうとう働き方改革法案も成立しましたね。

実態として現れてくるのは少し先かもしれませんが、生活残業するサラリーマンは時間と共に絶滅するかもしれませんね。他人事ではありませんが。。


さて、子供二人に住宅ローンを背負って生きているいたって普通のサラリーマンの筆者。

働き方改革で唯一期待していることがあります。
それは、
「満員電車との決別」
です。
如何にして筆者が満員電車通勤と決別して行くか、終わりのない戦いに挑んだ軌跡をご紹介致します。

未だに会議室文化を引き継ぐ日本の通勤スタイル

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平成も終わろうとしているこの時代に、未だに皆が同じオフィスに集まり、狭い会議室で会議が行われ、昭和と同じ満員電車で通勤する。
そんな風景が続いているのは何故でしょう。

少なくとも、朝の満員電車通勤はどう考えても効率が悪いです。

①朝のすがすがしい頭が、満員電車で会社に着く頃にはモヤモヤイライラ頭に

②押し合いに疲れ、会社に着く頃にはヘトヘト

③なんとか会社に着いて、タイムカードを打ったらひとまずコーヒーブレイク

④体臭や口臭、香水臭がきつい人が近くにいたらもう最悪な気分


いやぁ、書き出したら止まりません。
満員電車による負の効果についてはあと10個は書けそうです。

そもそも、午前は頭が整理されているので、クリエイティブな仕事や意思決定は午前中に行うべきと言われています。


そんな貴重な時間を無駄に浪費させる満員電車通勤。
生産性の足を引っ張る日本のこの通勤スタイルに別れを告げることが、残業撲滅の前に一番の働き方改革だと個人的には思います。


ということで、働き方改革法案に便乗して、大嫌いな満員電車での通勤を減らすべく、持っている知識をフル導入して、テレワーク制度のない会社でテレワークをやってみるまでの、涙と努力のブログです。


そもそもテレワーク制度のある会社に転職するという手もあります。
職種的に、WEBマーケティング係やゲーム関係のIT企業だとテレワーク制度を導入している傾向が強いです。
その職種に強い求人サイトを紹介しておきますので、興味のある方はキーワード「テレワーク」で検索してみて下さい。
株式会社ギークリー
https://www.geekly.co.jp


職場を変える働き方も、同じ職場で働き方を変えるのも、どちらもありだと思います。


私の汗と涙が、皆様の満員電車からの解放に繋がれば幸いです。



テレワーク制度のない会社の場合、まずは制度を作らせる

言うまでもなく、制度がない会社で勝手にテレワークやったら、給料もらうどころか情報持ち出しで注意されたり、連絡無しで会社にいないので無断欠勤扱いにされ兼ねませんね。

なので、正々堂々と「私、明日はテレワーク勤務します!」と宣言してから前日帰りたいです。


筆者の会社にはテレワーク制度はありません。どうやって正々堂々言うかを悩んで、そこで活用したのが、以前セミナーに参加してかじったことのあった、コミュニティーオーガナイズという手法です。

コミュニティーオーガナイズとは

コミュニティーオーガナイズは、市民活動団体が役所や政治家に対して一般市民の声を届け、町や国を動かす手法です。元は社会的弱者の声を届けることを主眼にアメリカで開発された手法です。

詳しくは、コミュニティーオーガナイズジャパンという団体が手法や成り立ちの資料をネットに上げてるので、ご確認下さい。

http://communityorganizing.jp/co/textbook/


なぜこの手法を使ったかというと、私一人が「テレワークを導入しろー」と言っても、「は?何言ってんのお前?」となることは明白で、社内の腫物化する恐れがあるため、まずはテレワークを導入したい仲間を集めることにしました。


やってみたことは、テレワーク導入に向けてのアンケートの配布だけです。

内容も非常にシンプル。

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これだけです。


さて、あとはどうやってこれを社員全員に配布するか、です。

そこで使った制度は、「社内自主事業提案制度」です。

社内に存在する、あまり使われていない社員提案型制度の活用

この手の「会社のためになることを何でもいいから提案する制度」は、多くの会社にあると思います。
同時に、立ち上げた時は上司からの圧力でいくつか出たりするんですが、年々形骸化し、自然消滅か、名ばかり制度になっている会社も多数あると思います。


筆者はテレワークの導入に向けてこの制度を使い、「社内の生産性向上に資する、働き方改革推進に向けた事前調査」という大義名分をぶら下げ、直属の上司へ相談。

そしたら、
「いいんじゃない?」

の一言で課長からはOKをもらい、次は部長へ

部長からは、具体的に何やんのこれ?と聞かれたので、

「残業撲滅と生産性向上に資する働き方について、社員を積極的に巻き込みながら検討するため、まずは事前調査のアンケートを取りたいです!」

と、中身があるのか無いのかわからない提案をし、部長もとりあえず断る理由もなかったようで、ひとまず部内なら良いとなりました。


さて、ここまでくればまずは成功です。
部内の社員全員に一斉にアンケートURLを送り、回答を待ちます。
普段からある程度コミュニケーションが取れている人からはすぐ返信が来ますが、そうでない人からはなかなか返信が来ません。
そんな方に、メールで督促するのはよろしくありません。
これを機に自分から話しかけ、「テレワーク、やるかやらないかは自分の判断ですが、必要な人には選択肢としてあってもよくないですかね〜」とか言いながらやんわり会話すると、大半の方は「そうだよね〜」って感じでポジティブな返信をくれます。


そうして、部内からのアンケートを集計すると

配布数17人
回答数15人(無記名含む)

①会社にテレワーク制度はあっても良いと思いますか?
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あっても良い 93.3%
必要ない 6.7%

②もしテレワーク制度を導入したら、使ってみたいと思いますか?
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使ってみたい 73.3%
今は必要ないが、今後使う可能性はある 20%
使ってみたいと思わない 6.7%

という結果を得ました。


なかなか好調なスタートです。

しかし、まだまだ勝負はここからです。

この結果を課長と部長に報告し、こう続けます。
「部内だけでは、仕事内容にもよるところが大きいため、会社全体として制度が必要かまだわかりません。
他の部門にも同様な方法でアンケートをとりたいと考えています。しかし、無許可で直接他部門へアンケートは送れないため、どなたか部長をご紹介頂けないでしょうか」

大切なのは、役員に相談してもよいか?など、部長にリスクのあることはまだしないことです。

あくまで、他の部長を紹介してくれ、というのがポイントです。
ひたすらにこれを繰り返し、部長陣を味方にし続けます。

会社の大半の部門のアンケートが集計できた時点で、再度部長へ相談します。

「○○部と、△△部にさらにアンケートをとりました。
やはりテレワーク制度への関心は高く、導入を求める声が高い状態です。
どうでしょう、役員へ現状を報告する場を設けて頂き、会社として残りの部にもアンケートを配布し、全社の声として集計しますが、可能でしょうか。」


さすがに、ここまでアンケートを取りまくっている筆者としても、ここで諦めたらテレワーク導入に期待し始めている社員にガッカリされるので、引き下がるわけにはいきません。


もう全ての大義名分を調べ尽くして挑みました。
例えば、テレワークは女性の社会進出を促す施策として、東京都の施策「テレワーク活用・働く女性応援助成金」なんてものがあります。


こちらの制度を使えば、テレワークに必要な設備機器の導入、サテライトオフィスの利用料が限度額250万円まで、補助率1/2で受けられます。


皆まで言わずとも、世の中はもはやテレワーク制度のない会社は遅れている。採用にも影響します、的なオーラを出しまくりました。


その結果、とうとう専務への提案を漕ぎつけることに成功しました。

役員への説明は短く端的に

さて、そんなこんなで専務へこれまでのアンケート調査の内容を報告。
社内の声としてこんな感じです。他社の導入事例はこうです。

と、サラっと提案。あまりグダグタ言われるのは好きではないというのが偉い人。

一瞬沈黙がありましたが、
「○○君(筆者)、よく調べたね〜。暇なの(笑)?」
と、軽く笑われ、二言目に
「テレワーク、やりたいの?」
と聞かれたので、はい。満員電車が嫌いなので。と、はっきり言うと、また笑われましたが
「いいんじゃない?やろっか。」

と、結構あっさり導入が決まりました。


そのまま私が総務の人事部長に紹介されました。
「サテライトワークをやりたいっていうから、制度を作ってやってくれ。」と一言残して専務は去って行きました。

男前の専務で助かりました。


さて、なんとか導入が決まってからは制度作りです。ここまで来た手前、もはや私の仕事ではありませんが制度作りまでやってやろうと思い、人事部長に他社の事例をいくつか紹介し、マニアックな労務管理系の本を託し、「制度作りは決して大変ではない」感を説明。
「提案した手前、まずは私が叩き案を作ります。」と言って、叩き案をベースに次回打ち合わせすることになりました。



さて、ひとまず社内にテレワーク制度を導入するまでの流れとして前半は終わりです。


人事制度作りと、それに伴う知識については人事制度編をご参照下さい。